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片桐祐希乃
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2021年12月10日

プロジェクトリスクマネジメントとは?リスクの意味やプロセスも解説

プロジェクトリスクマネジメントとは、プロジェクトに潜むリスクを事前に分析、特定し対応することです。この記事では、プロジェクトリスクマネジメントの基礎知識やプロセス、実施のポイントを紹介します。リスクと課題との違いなども解説しているため、リスクマネジメントについて知りたい方は参考にしてください。


目次

  1. プロジェクトリスクマネジメントの基礎知識
    1. プロジェクトマネジメントとは?
    2. リスクマネジメントとは?
  2. プロジェクトにおけるリスクの意味
    1. 課題とリスクの違い
    2. 個別リスクと全体リスクの違い
    3. 事象リスクと非事象リスクの違い
  3. プロジェクトリスクマネジメントの6つのプロセス
    1. リスクマネジメント計画を立てる
    2. リスクを特定する
    3. リスクを分析する
    4. リスクへの対応策を立てる
    5. 対応策を実施する
    6. リスクを監視・コントロールする
  4. プロジェクトリスクマネジメントで知っておきたい2つのポイント
    1. リスク管理を考えるべきタイミング
    2. リスク管理が必須ではないケース
  5. まとめ

 

プロジェクトリスクマネジメントの基礎知識

プロジェクトをうまくコントロールしていくうえでかかせないリスク管理がプロジェクトリスクマネジメントです。

 

プロジェクトにはなんらかのリスクが付いてまわるものですが、どのようなリスクがあるのか、それにどうやって対応していくのか、いろいろな想定をしておくことで対処がしやすくなります。

 

はじめに、プロジェクトマネジメントとリスクマネジメントがどのようなものかを確認していきましょう。

 

1.プロジェクトマネジメントとは?

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトをどのように進行すればより良い結果が出るかを考えて、コントロールしていくことです。

 

何日までにプロジェクトを終わらせればいいのか、目標は何なのか、どれほどのクオリティのものを納品するべきなのかをはっきりと決めます。そして、それらを達成するためにプロジェクトのプロセスを構築します。

 

プロジェクトマネージャーがしっかりとマネジメントをおこなっていけば、プロジェクトに関わるメンバーたちが動きやすくなり、成功へと近づけるでしょう。

 

なお、プロジェクトマネージャーやそのサポートをおこなう部門であるプロジェクトマネジメントオフィスについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参照してください。

 

プロジェクトマネジメントに必要なスキルや管理ツールの選び方を解説

プロジェクトマネジメントオフィスを活用してプロジェクトの質を上げよう

 

また、プロジェクトマネジメントのスキルを磨きたい方や、資格を得てスキルを証明したいという方は下記の記事を参照してください。

 

プロジェクトマネジメントに関する資格一覧!メリットや難易度も解説

 

2.リスクマネジメントとは?

リスクマネジメントとは、プロジェクトを管理する中でもリスクに関するものを指します。プロジェクトのリスクを事前に想定し、対処するリスクマネジメントは、プロジェクト管理のなかでも重要です。

 

プロジェクトマネジメントの手法が書かれたガイド『PMBOK(ピンボック)』でも、リスクマネジメントの定義や目的が記載されています。

 

PMBOKによると、リスクマネジメントの計画や特定、分析、対応の計画、対応策の実行、リスクの監視を遂行することが、リスクマネジメントのプロセスです。

 

なお、リスクマネジメントのプロセスは後で詳しく説明します。

 

プロジェクトにおけるリスクの意味

プロジェクトにはさまざまなリスクがあります。リスクマネジメントはリスクを特定することからスタートしますが、そもそもリスクとは何なのか知っておく必要があります。プロジェクトにおいてのリスクとはどういったものなのか、以下の3つの観点から確認してみましょう。

 

  • 課題とリスクの違い
  • 個別リスクと全体リスクの違い
  • 事象リスクと非事象リスクの違い

 

1.課題とリスクの違い

プロジェクトに対する課題とリスクには、すでに起こっていることなのかこれから起こるかどうかわからないことを想定したものなのかという違いがあります。

 

作ったものにバグが出てしまったなど、すでにはっきりしているトラブルは課題にあたります。これから起こる可能性を考えたときに想定されるトラブルがプロジェクトにおけるリスクです。

 

2.個別リスクと全体リスクの違い

リスクは個別リスクと全体リスクに分類可能です。個別リスクとは、発生するか不確かな事象のことで、発生すれば1つ以上のプロジェクト目標に影響を与えます。

 

一方、全体リスクとは、発生するとプロジェクト全体に影響が及ぶリスクです。これらのリスクには良い影響を与えるものも悪い影響を与えるものも含みます。

 

つまり、プロジェクト目標に影響を与える不確実な事象・状態の要因となりうるものは、不確実の方向性がどのようなものであってもリスクに分類されるのです。

 

3.事象リスクと非事象リスクの違い

分類する際に、事象リスクと非事象リスクに分けて考える方法があります。事象リスクはある出来事が起こったことによるリスクのことです。例えば取引先との関係悪化によって協力関係が崩れてしまったり、顧客から設計変更の要求があったりするケースなどが考えられます。

 

非事象リスクには曖昧さリスクと変動リスクの2つがあります。曖昧さリスクとは不確実な将来へのリスクで、知識や理解が不足していることに起因します。変動リスクとは計画や活動、決定への不確実性によるリスクのことです。

 

変動リスクは乱数を用いて近似解を求める『モンテカルロ法』によって、ある程度リスクの影響力の予想をたてて対応を考えます。

 

プロジェクトリスクマネジメントの6つのプロセス

リスクマネジメントをおこなう際の6つのプロセスは、以下のとおりです。

 

  1. リスクマネジメント計画を立てる
  2. リスクを特定する
  3. リスクを分析する
  4. リスクへの対応策を立てる
  5. 対応策を実施する
  6. リスクを監視・コントロールする

 

どのようにおこなうのか、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。

 

なお、必要なタスクの領域を定めるプロジェクトスコープマネジメントについては下記の記事を参照してください。

 

プロジェクトにおけるスコープマネジメントの重要性と実業務の注意点

 

リスクマネジメントも含め、プロジェクトマネジメントのプロセスが書かれたPMBOKについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参照してください。

 

PMBOKとはプロジェクトマネジメントをまとめたもの。活用するメリットを解説

 

1.リスクマネジメント計画を立てる

まず1つ目のプロセスは、リスクマネジメント計画を立てることです。リスクマネジメントのプロセスの進め方を定義し、リスク評価の基準を明確にします。その際、リスクのカテゴリを区分したRBS(Risk Breakdown Structure)を作ることもあります。

 

基本的にプロジェクトの構想段階でリスクマネジメントの計画は立てますが、その後も状況の変化に応じて計画を見直すことも必要です。

 

2.リスクを特定する

2つ目のプロセスはリスクの特定です。スケジュール、予算に関係する潜在的なリスクをすべて洗い出しましょう。

 

基本的には個別リスクと全体リスクの両方を関係者全員で考え、すべてを書き出したリスク登録簿を作ります。リスクの洗い出しのためには、ブレインストーミングやRBSなどを活用しましょう。

 

続いて、確認した個別リスクそれぞれに対してリスクオーナーを指名し、指名された人が責任をもってそのリスクに対応します。リスクオーナーは、プロジェクトマネージャー以外の人も指名されます。

 

3.リスクを分析する

3つ目のプロセスはリスクの分析です。リスクが発生する確率や深刻度を分析し、優先順位をつけます。

 

リスクの深刻度は、プロジェクトのスケジュールや予算などに対して、どの程度の影響がありそうなのかを考えて判断しましょう。

 

優先順位をもとに等級を付けて、リスク登録簿に記載しておきます。プロジェクト全体に対する影響も定量的に分析し、まとめる場合もあります。

 

4.リスクへの対応策を立てる

4つ目のプロセスではリスクへの対応策を立てて、対応計画を作成します。対応計画は、今後想定していたリスクが起こった場合にどうするかを考えておくものです。実際に起こった際の手順を考えておくことで、迅速な対応ができるようになります。

 

プロジェクトにプラスの影響を与える事象の発生確率を高め、マイナスの影響を与える事象の発生を抑えるように対策を講じましょう。

 

5.対応策を実施する

5つ目のプロセスは対応策を実施することです。作成した対応計画のうち合意を得たものを実行しますが、計画だけ立てて対応策を実施しないというケースがよくあるため、注意しましょう。

 

なお、さまざまなリスクを洗い出し、対応策を講じてあったとしても、予測しきれないリスクはあります。これを突発リスクといいます。突発リスクに対応できるかはプロジェクトの回復力にかかっています。

 

6.リスクを監視・コントロールする

6つ目のプロセスはリスクの監視・コントロールです。プロジェクトが実施されている間は、常にリスクが発生する可能性があります。リスクに対応した後も、そのリスクの影響力はどう変化したのか、効果的な対策ができたのかなどを監視し、定期的にチェックしましょう。

 

さらに、新しく考えられるリスクにはどのようなものがあるのかを考え直し、またリスクマネジメントのプロセスを繰り返していくことになります。

 

プロジェクトリスクマネジメントで知っておきたい2つのポイント

プロジェクトリスクマネジメントで知っておきたい2つのポイントは、以下のとおりです。

 

  1. リスク管理を考えるべきタイミング
  2. リスク管理が必須ではないケース

 

リスクマネジメントをおこなうためには、どのタイミングで取り組めばよいのか知っておく必要があります。また、そもそもリスクマネジメントが必要であるかどうかも、検討してみなければいけません。リスクマネジメントをおこなう前にこれら2つのポイントをチェックしていきましょう。

 

1.リスク管理を考えるべきタイミング

1つ目のポイントはリスク管理を考えるべきタイミングについてです。基本的にリスクマネジメントは問題が顕在化してからではなく、なにかが起こる前に始動します。

 

そのため、プロジェクトの計画を立てる段階でプロジェクトに潜むリスクを早めに特定し、どのような影響が出そうなのか考えることが理想です。

 

また、プロジェクトを実際に進めているときにも新たなリスクが発生することがあるため、プロジェクトを通じてリスクの監視をおこなうことが必要です。

 

2.リスク管理が必須ではないケース

リスク管理が必須ではないケースもあります。例えば、単純なプロセスのプロジェクトだったり、外部のリソースが不要で工数が少なく、以前実施した際にトラブルがなかったプロジェクトだったりすれば、リスク管理が必須ではないかもしれません

 

リスク管理をおこなわない場合であっても、事前にブレインストーミングをしてどのようなリスクがあるかをチームメンバーと簡単に話し合っておけば、リスクが発生した場合でも対応できるでしょう。

 

まとめ

プロジェクトリスクマネジメントをおこなうことによって、プロジェクトが抱えるリスクに対して効果的な対処が可能です。リスクを事前に把握して対応策を考えておけるため、リスクが生じたときに迅速かつ適切な対応ができ、プロジェクトをスムーズに進めることができます。

 

うまくプロジェクトリスクマネジメントをおこなうためには、リスクを何度も検討しなおすことや、計画を立てた対応策を実施することなどが重要です。

 

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