世界125,000社が活用し日々業務改善を行う全く新しい「Work OS」
業務が属人化すると業務効率やサービスの質の低下につながります。場合によっては優秀な人材が流出するリスクもあるため、迅速に対応することが必要です。そこで今回は、業務の属人化によるデメリットや解消する方法をご紹介します。
目次
業務が属人化した状態とは? |
属人化とは、業務の進め方や進捗状況を担当者しか把握していない状態のことです。いわゆるブラックボックス化した状態であり、担当者しか対応できません。
滞りなく業務が遂行されていれば問題ありませんが、当該社員の休職や退職によって職場やチーム内で混乱が起きる場合があります。属人化を防ぐには、業務マニュアルを作成したりITツールを活用したりなど、自社に適した対策をおこなうことが必要です。
なお、情報共有には、『monday.com』の活用がおすすめです。monday.comを活用すれば社員のスケジュールを把握できたり、プロジェクトの進捗状況が共有できます。
業務の属人化によるメリット |
一般的に業務の属人化はネガティブな意味合いで使われることが多く、放置するのはリスクが高いとされています。しかし一方で、業務の属人化が社員や企業にとってメリットになる場合があるのです。業務の属人化によるメリットには、次のような点が挙げられます。
それぞれのメリットを確認しましょう。
1.社員のモチベーションが高まる
属人化とは、特定の担当者にしか業務のノウハウや進捗状況が分からない状態のことです。担当者のなかには、自分がいないと業務が回らない状況に承認欲求が満たされ、仕事へのモチベーションが高まる社員もいます。
仕事へのモチベーションが高まると、努力することが苦ではなくなるため、結果的に生産性が向上し、個人成果と組織成果の双方に良い効果をもたらしてくれるのです。しかし責任感が強い社員の場合は、業務量が多くなると精神的かつ身体的な負担になることもあるため、長時間労働にならないように注意することが必要です。
2.顧客から信頼される成果を上げられる
専門性が求められる業務の場合、属人化することで顧客から厚い信頼を得られることがあります。顧客の中には、信頼できる人材に仕事を依頼したいと考える方も多いためです。
顧客から信頼の厚い社員に業務を任せることで、新規取引が決定したり継続的に仕事を依頼してもらえたりする可能性も高まります。ただし、属人化した業務のノウハウや進捗状況は、周囲に共有されにくいといった問題があるため注意が必要です。
業務の属人化によるデメリット |
業務の属人化は社員や企業にとってメリットがあるものの、それはごく一部に過ぎません。基本的に業務の属人化は、デメリットが多いとされていることには留意しましょう。業務の属人化によるデメリットには、次のような点が挙げられます。
それぞれのデメリットを確認しましょう。
特定業務を熟知した社員が仕事を遂行するため、短期的に見ると業務効率が上がるように見えます。しかし病気や怪我による急な欠勤、退職などで担当者が不在になった場合は、その業務が停滞して仕事を進められなくなるリスクがあるのです。
また、繁忙期には一人で多くの業務を抱えることもあるため、属人化した業務の担当者は長時間労働に陥りやすいでしょう。長時間労働が続くと精神的かつ身体的な負担で業務効率が低下するだけではなく、最悪の場合は休職や退職につながるケースもあります。
属人化した業務は、担当者にしか遂行できません。マニュアルや手順書がない場合も多く、担当者が交代するたびに手順が変わるため、一定の品質を保つのが難しいといわれています。また担当者以外に業務の適切な進め方が分からないため、品質が維持できているかどうかを判断するのも困難です。
品質が低下した商品をそのまま顧客に納品すると、社外を巻き込んだ問題に発展します。最悪の場合、顧客との信頼関係が崩れ、契約を打ち切られる可能性もあるでしょう。属人化は決して放置せず、実際に問題が生じる前に改善することが求められます。
業務の属人化は、担当者に業務負担が生じやすくなります。しかし、業務のノウハウや進め方は本人しか把握していないため、チーム内で助け合うこともできません。責任感の強い社員のなかには、長時間労働や持ち帰り残業をする方もいます。
その結果、自分だけでは業務を抱えきれなくなり、退職を決意してしまう社員もいるでしょう。属人化した業務を抱える社員が退職した場合は、専門的な技術が失われるため企業にとっては大きな痛手となります。また、ベテラン社員が一人で業務を行い、若手社員を育成できていない場合も会社に技術が蓄積されないため注意が必要です。
業務の属人化が起きてしまう主な原因 |
業務の属人化を放置すると多くのデメリットやリスクがあるため、そのまま放置せずに解消することが求められます。効果的な属人化対策をおこなうためには、まず原因を明確にすることが大切です。業務の属人化が起こる原因には、次のようなことが考えられます。
それぞれの原因を確認していきましょう。
業務の属人化が起きている場合、業務マニュアルや手順書が作成されていないことが多いです。業務マニュアルや手順書を見て誰でも当該業務に対応できる状態ではないため、業務を引き継くことができません。
この業務マニュアルや手順書は、初心者でも理解できるように分かりやすく作成する必要があります。しかし日々業務を多く抱える状況のなか、業務マニュアルや手順書の作成に十分な時間をあてられない担当者も少なくありません。
多くの仕事を一人で抱えている場合、多忙で業務を共有できていないことが属人化の原因になっていることもあります。チームでプロジェクトを遂行している場合は、一人の業務の遅れが周囲に影響を及ぼすことも少なくありません。
周りに迷惑をかけまいと目の前の業務をこなすことに精一杯になり、共有する時間を作れないのです。特に人材不足で一人ひとりに割り当てられる業務量が多い場合は、業務の共有ができずに属人化するケースが目立ちます。
業務の専門性の高さが属人化を引き起こしている事例も多くあります。専門性の高い業務を任せられる人材が限られるため、特定の社員に業務負担が偏るのです。
特別なスキルや経験は短時間で習得できるものではないため、人材を育てるまでに時間がかかります。また人材を育てる教育にはコストもかかるため、対応が後回しになって業務が属人化するケースも少なくありません。
業務の属人化を解消するメリット |
多忙で業務をうまく共有できなかったり、業務に必要なマニュアルを作成できなかったりなど、属人化する原因はさまざまです。しかし業務の属人化を解消すると、多大なメリットを得られます。業務の属人化を解消するメリットは、次のとおりです。
それぞれのメリットを確認していきましょう。
1.業務効率を改善できる
業務における属人化を解消することには、業務効率を改善できるメリットがあります。属人化を解消すれば、複数人の社員が業務を把握できる状態になるため、職場でお互いにサポートし合える環境を整えられるのです。
担当者も仕事が立て込んだときに協力を仰げるため、長時間労働や持ち帰り残業を防げます。社員にとって働きやすい環境になるため、優秀な人材の退職も回避できるでしょう。また、複数人で業務を遂行すると問題点も見つけやすくなるため、社外を巻き込むような大きなトラブルに発展することも防げます。
2.サービスの品質を担保できる
業務の属人化を解消することで、サービスの品質を維持できるメリットもあります。たとえば、業務が属人化してしまうと担当者によってサービスの品質にばらつきが出ることも少なくありません。属人化を解消すれば業務を標準化できるため、サービスの品質を一定に保てるのです。
担当者を信頼して仕事を依頼している顧客の場合は、担当者が変わると契約を打ち切られる可能性があるでしょう。しかしながら、サービスの品質さえ保てれば顧客離れのリスクも防げるはずです。そうして継続的な利益を見込めるのは企業にとって大きなメリットでしょう。
業務の属人化を解消することで、社内にノウハウが蓄積されるメリットがあります。担当者が在籍する限り問題が発生することはないかもしれませんが、その担当者が退職すると企業のリソースとなるノウハウが社内に残ることはありません。
属人化を解消できれば業務を社内で共有できるため、個人のノウハウが企業に蓄積されます。専門的な業務の場合はすぐにそのノウハウを習得するのが難しいものの、社員教育によって専門性の高い人材を育てられるのもメリットです。たとえ当該業務の担当者が退職したとしても、ほかの社員が代わって対応できるため、誰も対応できないといったリスクを回避できます。
業務の属人化を解消する方法 |
属人化を放置すると、業務効率やサービスの質の低下、専門的な技術の損失につながることもあります。しかし、業務の属人化をどのように解消すればいいかが分からない方もいるでしょう。業務の属人化を解消するには、次のような方法が挙げられます。
それぞれの解消方法を確認しましょう。
1.業務のマニュアルを作成する
業務を標準化するにあたっては、まず業務マニュアルを作成しましょう。業務マニュアルとは業務を円滑に進めるために作成されるものであり、属人化を解消する際に欠かせません。
ただし、業務マニュアルは専門的な知識を持たない未経験者も読むものです。文字だけではなく、表やイラスト、写真など読み手が理解しやすいように作成すべきでしょう。
多くの場合、担当者はマニュアル作成と通常業務を並行して進めなければいけません。マニュアルは簡単に作成できるものではないため、通常業務が圧迫されて担当者の負担になる場合もあります。担当者の負担軽減を図りながら作成するのが望ましいです。
マニュアル管理する際のポイントを知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
マニュアル管理のメリットは?ツールの選定ポイントやおすすめツールを紹介
2.役割を分担させる
属人化すると担当者が業務の権限を握ることになるため、不正を把握しづらいといったリスクがあります。属人化による不正を防ぐには、役割を分担させて責任の範囲を明確化し、権限を分散させることが大切です。
一人で業務を完結させない体制を作ることでチーム全体で不正を監視できるとともに、相互理解を深められるため業務を見直せるメリットもあります。
3.ノウハウの蓄積・共有を行う
業務上で得たノウハウは企業のリソースになるため、しっかり蓄積することが大切です。そして蓄積したノウハウを社内で共有することで、今後専門性を持つ社員を増やせます。たとえば、担当者が休みを取ったり退職したりしても、ほかの社員が対応できるため大きなトラブルには発展しません。
近年はノウハウや情報を組織で共有し、企業経営に活用するナレッジマネジメントシステムが普及しています。より簡単にノウハウの蓄積や共有をしたいのならば、ナレッジマネジメントシステムなどITツールを活用するのもおすすめです。
4.業務を可視化させ業務時間を改善する
専門性の高い業務の場合、周りに協力を仰ぐことが難しいことも多いため、担当者の業務負担が大きくなりがちです。その結果、長時間労働で残業時間や持ち帰り残業が増えることもあります。このような状態が続くと、精神的かつ身体的な負担が大きくなり、優秀な人材が退職を決意してしまうこともあるかもしれません。
人材不足の課題を抱える企業にとって人材流出は痛手です。人材流出を回避するためにも、属人化した業務を可視化して担当者の業務時間を改善することをおすすめします。業務時間を可視化できれば、業務負担の偏りを解決する糸口が見えるはずです。
属人化した業務の可視化ならmonday.comがおすすめ |
業務の可視化を徹底したいのならば、ITツールの導入を検討することがおすすめです。ITツールを導入すれば業務の可視化だけではなく、マニュアル自動作成やナレッジマネジメントがより簡単に実施できます。
世界10万社以上で選ばれているチーム管理ソフト「monday.com」は、タスクやチャット、スケジュール、プロジェクトなどの一元管理が可能です。無料トライアルもあるため、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。
まとめ |
業務の属人化は業務効率やサービスの質の低下を招くなど、企業にとって良いことはありません。また属人化で担当者に業務負担がかかった場合は、社員が身体的かつ身体的に苦痛を感じて退職を決意してしまうケースもあります。労働人口の減少により人材不足を課題を抱えるなかで、優秀な人材を手放したくない企業も多いでしょう。
業務の属人化を解消したいのならば、業務のマニュアルを作成したり、ノウハウの蓄積や共有を行ったりすることが大切です。また近年はタスクやチャット、スケジュールなどを一元で管理できる便利なITツールも普及しているため、これらも有効的に活用して属人化を防ぎましょう。