プロジェクト名の命名にはさまざまな方法がありますが、目的や言葉の響きから決めるのが一般的です。覚えやすいシンプルな名前ならば、内部で共有しやすく外部にアピールしやすいプラス効果も期待できるでしょう。本記事ではプロジェクト名の決め方を解説します。
目次
プロジェクト名とはプロジェクトの名前のことです。プロジェクトを識別するためには名前を必要とします。プロジェクトの目的や目標をそのまま名称としているケースも少なくありません。わかりやすいというプラス面もありますが、印象に残りにくいというマイナスの側面も考えられます。
ここではプロジェクト名は誰がつけるものなのか、どのタイミングでつけるのか、プロジェクト名の概要について説明しましょう。
プロジェクト名は誰がつけるものといった決まりはありませんが、プロジェクトマネージャが命名するのが一般的でしょう。経営者や管理部門の人間が決める場合もあります。
プロジェクトチームのメンバーが決まってから、メンバー内で募集して決めるケースもあるでしょう。ネットで公募する、ネーミングツールを活用するなど、さまざまなケースが考えられます。
プロジェクトの種類や内容によって、そのときどきに合ったやり方でつけるのがいいでしょう。プロジェクトの詳細とプロジェクトマネージャの詳細については以下の記事をご覧ください。
プロジェクトとは目標達成のための業務│定義や成功のポイントを解説
プロジェクトマネージャとは?仕事内容や必要スキル、関連する資格
プロジェクト名をいつ決めるのかという点でも、明確な決まりがあるわけではありません。しかし、プロジェクトの企画書にあたるプロジェクト憲章やプロジェクト体制図を作成する段階では、プロジェクト名が決まっているほうがいいでしょう。
プロジェクトのメンバーが確定した時点で決まっていない場合は、できるだけ早めにプロジェクト名を決定しておきたいところです。プロジェクト名はメンバーにとってはチーム名ともいえるものであり、メンバー間の結束力を高める効果があると考えられるためです。
なお、プロジェクト憲章の詳細とプロジェクト体制図の詳細については、以下の記事をご覧ください。
プロジェクト憲章とはプロジェクトの企画書のこと。必要性や記載事項を解説
プロジェクト名にこだわる3つのメリット |
名前がついている時点で、そのネーミングが有力な情報となりうる可能性があります。特にプロジェクトにおいては、名前の効果を期待できる場面がたくさん考えられるでしょう。プロジェクト名にこだわるメリットの主なものには、以下の3つが挙げられます。
・親しみがわく
・ビジョンを共有することができる
・社外にアピールしやすくなる
それぞれを詳しく解説しましょう。
プロジェクト名がついていることのメリットとしてまず考えられるのは、親しみがわくことです。親しみのわくプロジェクト名をつけることができたならば、メンバーのモチベーションを高くすることができるため、それだけでメリットがあると考えられるでしょう。
プロジェクト名に親しみがわくと、チームの結束力を高める効果も期待できます。
プロジェクト名をプロジェクトの目的やゴールにちなんだものにすることで、プロジェクトチームの中でビジョンを共有しやすくなる効果が考えられます。
プロジェクト名は頻繁に目にするものです。プロジェクトにおいては、定期的に目的やゴールを確認する作業が必要になります。プロジェクト名が目的やゴールに関わるものであるならば、名前を見ただけで確認していることになるでしょう。
例えば、千葉県松戸市には「すぐやる課」という課があります。この名前がつけられたことによって、部署内ではすぐやることが共通認識となりました。
また目的やゴールに直結した名前がついていると、プロジェクトを振り返る際にも、評価や分析がしやすくなる効果が期待できるでしょう。プロジェクトの振り返りについての詳細は以下のページをご覧ください。
プロジェクトの振り返りを効果的におこなう手法!目的や注意点を解説
プロジェクト名にこだわるメリットとして、社外にアピールしやすくなることも挙げられるでしょう。
例えば、次世代通信システムの開発プロジェクトで「韋駄天」という名前があります。これは、高速ネットワークに対応したシステムに関するプロジェクトチームです。この名前によって、早さを追求していることを瞬時にアピールできるメリットが生まれました。
プロジェクト名の決め方3つの基準 |
プロジェクト名のつけ方に決まりがあるわけではありませんが、大きく分けるといくつかのパターンがあることがわかります。プロジェクト名に悩んだときには、パターンに則って考えてみるのもいいでしょう。主なつけ方は次の3つです。
・目的やビジョンで決める
・語呂や響きの良さで決める
・言葉の組み合わせで決める
それぞれを詳しく説明しましょう。
目的やビジョンでプロジェクト名を決めるのは、王道といえるでしょう。前述したビジョンを共有できるというメリットも、目的やビジョンで決めてこそです。ただし目的やビジョンそのままでつけると、ありきたりのものになってしまう可能性もあります。
目的やビジョンを起点として、アイディアを出す、リサーチするなどさまざまな手順を踏み、たくさん候補を出した上で決めるのがいいでしょう。
プロジェクト名の決め方として、語呂や響きの良さで決める方法があります。このつけ方の利点は、覚えやすいものになりやすいということでしょう。
インターネットにおけるメール基盤の開発プロジェクト名に「リンダ」というのがあります。トラブルによって止まることのない基盤を開発する目的でつけられた名前で、山本リンダのヒット曲「どうにも止まらない」にちなんで「リンダ」と命名したそうです。こういった口にしただけでテンションの上がる響きをもつ名前をつけると、プラス効果が期待できるでしょう。
プロジェクト名をつけるのに苦戦した場合には、言葉の組み合わせで決めるやり方があります。プロジェクトに関係する単語を英語や日本語でいくつか出し、日本語と英語、日本語とカタカナ、英語と漢字などを組み合わせてみます。
組み合わせ方によってはユニークな名前が出てくることもあるため、いろいろ試してみると良いでしょう。
プロジェクト名を思い付かないときの決め方 |
社内やプロジェクトチームのメンバー間でどれだけ考えても、いいプロジェクト名が浮かばない場合には、外部に委ねるやり方もあるでしょう。ネーミング専門の会社に外注する手もあります。
コストをかけたくない場合には、ネット上で公募するか、ネーミングツールを活用するかの二択となるでしょう。それぞれを詳しく解説します。
クラウドソーシングなどネット上でプロジェクト名を公募すると、予想もつかないようなユニークな名前が出てくることもあるでしょう。ただし、レベルの高いものが出てくるとは限らないため、公募してもいいものが集まらないケースも十分考えられます。
またクラウドソーシングを利用する場合には、ある程度のコストがかかることも考えておく必要があるでしょう。
さまざまなネーミングツールが出ており、それらのツールを活用してプロジェクト名をつけるやり方もあります。キーワードを入れると、自動的に候補となる名前が生成される仕組みになっているものが一般的です。
キーワードとともに文字数を指定すると、その文字数で候補が出てくるもの、略語を生成してくれるものなどそれぞれ特徴があります。おおよそのイメージがある場合には、そのイメージに沿ったツールを選ぶと良いでしょう。
まとめ |
プロジェクトを進めていく上では、プロジェクト名の決め方も重要な要素の1つです。プロジェクト名によって、チームのメンバーがビジョンを共有でき、一体感の獲得や社外へのアピールなどのメリットが期待できます。
プロジェクト名をプロジェクトマネージャがつけるケースが多いですが、チームのメンバーの話し合いで決めるやり方もあるでしょう。名前を考える過程を共有することで、チームの結束力を高める効果も得られます。
プロジェクトの目的やゴールに関連する名前をつけた場合には、名前を目にするだけで「なぜプロジェクトを行うのか」という再確認が可能です。プロジェクトを進行する場合には、名前にもこだわると良いでしょう。
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