monday.com日本公式パートナーブログ

プロジェクト管理の手法を活用しよう!種類の解説と成功のコツ

作成者: 大久保純加|Feb 15, 2022 10:56:04 AM

プロジェクト管理を効率的に進めるためには、手法の活用が重要です。この記事では、システム開発に関するものも含めたプロジェクト管理の手法の種類や管理の目的、成功させるための3つのコツなどを解説します。

 

たくさんある手法を理解して、実際のプロジェクトで活用しましょう。

 目次

  1. プロジェクト管理とは?基礎知識を解説
    1. 目標達成のためにリソースを管理すること
    2. プロジェクト管理をおこなう目的
  2. プロジェクト管理を効率的にする6種類の手法
    1. 必要な知識をまとめた「PMBOK」
    2. 要素を細分化して計画を立てる「WBS」
    3. 工程ごとの目標と課題を明確にする「QFD」
    4. 短い納期にして全体で余裕を作る「CCPM」
    5. 作業の処理順位を図にする「PERT」
    6. 工程やタスクを図にする「ガントチャート」
  3. システム開発プロジェクトを管理する2つの手法
    1. 以前から使用される「ウォーターフォール」
    2. 現在のトレンドである「アジャイル」
  4. プロジェクト管理を成功させる3つのコツ
    1. リソースの確保やリスク対策を徹底する
    2. 信頼関係を構築し、しっかりと情報共有する
    3. プロジェクト管理ツールを活用する
  5. まとめ

 

プロジェクト管理とは?基礎知識を解説

はじめに、プロジェクト管理とはどのようなものか、基礎知識として以下のことを解説します。

 

  • プロジェクト管理とは目標達成のためにリソースを管理すること
  • プロジェクト管理をおこなう目的はどのようなものか

 

プロジェクト管理の概要と、その目的についてチェックしていきましょう。

 

なお、プロジェクト管理とはどのようなものなのか、さらに詳しい内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

 

プロジェクト管理を基本から解説!目的と実践方法と管理ツール選び

 

1.目標達成のためにリソースを管理すること

プロジェクトとは、目的達成のために策定・実行される計画のことを指します。プロジェクト管理とは、簡単にまとめるとプロジェクトを計画どおりにおこなって目標を達成させることです。

 

プロジェクト管理をおこなう際には、あらかじめ計画したとおりの費用やスケジュールなどになるように必要なリソースを配分します。リソースには物品やお金だけではなく、情報や時間、人材も含まれます。

 

2.プロジェクト管理をおこなう目的

プロジェクト管理をおこなう目的は、もちろん対象のプロジェクトを成功に導くことです。成功に導くとは、プロジェクトを完了させることだけではありません。

 

目標を達成させること、計画していたコストから離れすぎないこと、スケジュールよりも大幅に遅れないこと、予定どおりの品質を保つことなども重要です。

 

また、リスク管理をおこなうこともプロジェクト管理の目的のひとつです。情報共有など、良好なコミュニケーションができる状態にしていることも、リスクを回避する方法だといえます。

 

なお、プロジェクト管理のスキルについてさらに詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

 

プロジェクト管理に必要なスキルとは?スキルの種類と向上させるコツ

 

プロジェクト管理を効率的にする6種類の手法

つづいて、プロジェクト管理を効率的にする6種類の手法を解説します。その手法とは、以下のとおりです。

 

  • 必要な知識をまとめた「PMBOK」
  • 要素を細分化して計画を立てる「WBS」
  • 工程ごとの目標と課題を明確にする「QFD」
  • 短い納期にして全体で余裕を作る「CCPM」
  • 作業の処理順位を図にする「PERT」
  • 工程やタスクを図にする「ガントチャート」

 

それぞれの手法を詳しくチェックしていきましょう。

 

なお、プロジェクト管理の項目や工数について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

 

プロジェクト管理の項目は重要な要素!概要と管理の流れ、ポイント

プロジェクト管理で工数の見積もりを活用しよう!基礎知識と活用方法

 

1.必要な知識をまとめた「PMBOK」

1つ目の手法は「PMBOK」です。PMBOKとは、プロジェクト管理に必要なノウハウや知識をまとめたものを指します。プロジェクトマネジメント知識体系ガイドとも呼ばれており、PMBOKに書かれた知識は世界中で業界を問わずに利用されているのです。

 

この手法ではプロジェクトの最終目標であるQCDを達成するために、10個の知識エリアに分割してプロジェクトを管理します。この知識エリアにはスケジュール管理やコスト管理、品質管理、組織管理などが含まれ、それぞれ立ち上げや計画、実行、監視・管理、終結の5つのステップに分けて進行していくのがPMBOKの手法です。

 

2.要素を細分化して計画を立てる「WBS」

2つ目の手法は「WBS」です。WBSとは、プロジェクトに必要な要素を細分化して構造化し、計画を立てる手法のことを指します。やるべきことを洗い出し、ワークパッケージと呼ばれる作業の最小単位を組み合わせてスケジュールを立てていく方法です。

 

リスクがある作業をプロジェクト実施前に発見できること、工数見積もりが楽になること、作業する範囲の認識を共有しやすくなることがこの手法のメリットでしょう。

 

3.工程ごとの目標と課題を明確にする「QFD」

3つ目の手法は「QFD」です。工程ごとの目標と課題を明確にしてプロジェクトを進行していくことがこのQFDという品質管理手法であり、日本の製造業で生まれました。

 

「品質機能展開」を意味した言葉で、顧客のニーズを理解し、そのニーズに必要な技術工夫を考え、品質を確保しながらニーズに応える方法を明確にします。高品質の製品開発ができるうえ、プロジェクトの方向性をはっきりとさせられる手法です。

 

4.短い納期にして全体で余裕を作る「CCPM」

4つ目の手法は「CCPM」です。CCPMとは、はじめにできる限り短い納期を設定し、プロジェクト全体としての余裕を作る手法のことを指します。

 

このCCPMは、大きなプロジェクトで使われることが多い手法です。この手法では、なんらかのトラブルでプロジェクトの進捗が遅くなってしまったときの被害を最小限にできるうえに、作業者が作業を後回しにしてしまうリスクを下げられます。

 

5.作業の処理順位を図にする「PERT」

5つ目の手法は「PERT」です。PERTとは、プロジェクトに必要となる作業の処理順序の関係を図にするプロジェクトマネジメント手法のことを指します。

 

タスク同士の関係を矢印で結んだ「PERTアクティビティネットワーク」と呼ばれる図を作成することにより、作業ごとの関係性を視覚的に理解しやすくすることが可能です。

 

PERTで作成する図には、タスクの分割や開始日、終了日、時間の割り当てを表示します。タスク同士の関係性が複雑なプロジェクトに向いているといえるでしょう。

 

6.工程やタスクを図にする「ガントチャート」

6つ目の手法は「ガントチャート」です。ガントチャートとは工程やタスクを図にする手法であり、棒グラフを使って表現します。

 

横軸にはタスクや成果物、担当者、スケジュールなどを書き、これによって全体の計画や進捗状況がわかりやすくなり、メンバー間でも共有できるようになるため、多くの企業で取り入れられている手法です。

 

タスクを図で表現する点ではPERTと同じですが、PERTではタスク間の依存関係を矢印で表し、ガントチャートは横軸と縦軸がある表に棒グラフなどを使って表現する点が異なります。

 

ちなみにこのガントチャートは、エクセルを使って作ることも可能です。プロジェクト管理をエクセルでおこなう方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事で確認してみましょう。

 

プロジェクト管理をエクセルで行う方法とツールを使うべき場合を解説

 

システム開発プロジェクトを管理する2つの手法

プロジェクトを管理する手法のなかで、とくにシステム開発に関するプロジェクトで使われている2つの手法を解説します。その手法とは、以下のとおりです。

 

  • ウォーターフォール
  • アジャイル

 

ウォーターフォールは古くから使われているシンプルでわかりやすい手法ですが、近年はアジャイルの手法がトレンドです。それぞれの手法の違いについて詳しくチェックしていきましょう。

 

1.以前から使用される「ウォーターフォール」

システム開発プロジェクトを管理する1つ目の手法は「ウォーターフォール」です。ウォーターフォールとは水が落ちる様子を由来にしており、プロセスを時系列に沿って進行させていく手法のことを指します。

 

この手法は以前から使用されているものであり、シンプルで理解しやすいため長期間のプロジェクトに適しているといってよいでしょう。しかし、プロジェクトの途中でなにか変更点があったときの対応が難しいことがこの手法のデメリットです。

 

また、なんらかの事情で前段階の作業への後戻りが必要になった際にも、柔軟な対応ができません。IT技術が発展し、環境の変動が激しい昨今の状況には、あまり適していない手法だといわれています。

 

2.現在のトレンドである「アジャイル」

2つ目の手法は、現在のトレンドである「アジャイル」です。ウォーターフォールに変わる新しい管理手法といわれており、プロジェクトの変更があった際に素早く対応できるというメリットがあります。

 

アジャイルとは、1〜4週間を単位とする短い期間ごとにプロジェクトを分割し、区切った期間ごとの目標や計画を設定してプロジェクトを進行させていく手法のことです。

 

短い期間で区切っているだけに途中で変更する場合の対応がしやすいものの、反対に全体を把握しづらくなることがデメリットといえるでしょう。長期間のプロジェクトよりも、短期間でおこなうプロジェクトに向いている手法だといわれています。

 

プロジェクト管理を成功させる3つのコツ

プロジェクト管理を成功させるには、3つのコツがあります。そのコツとは以下のとおりです。

 

  • リソースの確保やリスク対策を徹底すること
  • 信頼関係を構築し、しっかりと情報共有すること
  • プロジェクト管理ツールを活用すること

 

このほか、プロジェクトの目的をはっきりとさせることやメンバーのモチベーションを高めること、進行に必要な工程を細分化することなどもポイントです。それでは、3つのコツについて詳しくチェックしていきましょう。

 

1.リソースの確保やリスク対策を徹底する

1つ目のコツは、リソースの確保やリスク対策を徹底することです。プロジェクトをスムーズに進行させるためには、人や物、お金のリソースを確保することが重要といえます。プロジェクトの全体像を正確に把握し、各工程で必要なリソースをしっかりとリスト化しましょう。

 

また、リスク対策もプロジェクト管理において重要なポイントです。プロジェクトを進行させていくうえでリスクになりうる事柄を洗い出し、それぞれのリスクを評価して必要な対策をとりましょう。

 

2.信頼関係を構築し、しっかりと情報共有する

チームメンバー間で信頼関係を構築し、しっかりと情報共有することもコツの1つです。コミュニケーション不足になると互いの信頼関係がくずれ、プロジェクトが進行しにくくなります。

 

情報の共有が適切ではない状態になると、プロジェクトの状況が把握しづらくなってしまい、問題点がみえにくくなることでしょう。仕事の属人化といった問題も生じてしまうため、必要な情報にすぐアクセスできるような環境整備が重要なのです。

 

3.プロジェクト管理ツールを活用する

3つ目のコツは、プロジェクト管理ツールを活用することです。これにはプロジェクトに関わる情報を関係者の間で共有しやすくなる、状況把握の不足によって起こる失敗や遅延を防げるといったメリットがあります。

 

プロジェクトの管理にはエクセルなどを活用する方法もありますが、専用のツールを使うのがおすすめです。専用ツールではガントチャートやカレンダーなどさまざまな機能を利用できるため、適切な管理をおこなえます。

 

なお、プロジェクトの進捗管理をおこなう方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事で確認してみましょう。

 

プロジェクトの進捗管理にはツールなどの活用を!コツや手法を解説

 

まとめ

プロジェクト管理とは、目標達成のために必要なリソースを管理することです。プロジェクト管理を効率的にする手法には、必要な知識をまとめたPMBOKや要素を細分化して計画を立てる「WBS」など6つの種類があります。

 

リソースの確保やリスク対策の徹底など、プロジェクト管理を成功させる3つのコツも確認しつつ、プロジェクトを成功に導きましょう。

 

世界10万社以上で選ばれているチームマネジメントツール『monday.com』は、業界・職種を問わず最適なプロジェクト管理を可能にします。まずは無料トライアルからお試しください。