プロジェクトでは、進捗管理をしているつもりでもうまくいかないケースがあります。エクセルなどのアプリやツールを活用して、スムーズにプロジェクトを進めましょう。この記事では、プロジェクトの進捗管理の基礎知識や失敗の原因、成功させるためのコツ、代表的な手法を解説します。
目次
プロジェクトの進捗管理とは?基礎知識を解説 |
はじめに、プロジェクト進捗管理とはどのようなものか、基礎知識から解説します。業種によって進捗管理で管理している内容や目的は異なっており、製造業やIT業界でいう進捗管理は品質管理を目的として実施されている手法です。
適切に品質管理をおこなうことは業務上のミスや抜け、漏れの防止になり、リコールやシステム障害などのトラブルの予防に繋がります。このように、企業にとって重要となるプロジェクト進捗管理について、詳しくチェックしていきましょう。
プロジェクト管理についてさらに詳しい内容を知りたい方は、以下をご覧ください。
プロジェクト管理を基本から解説!目的と実施方法と管理ツール選び
そもそもプロジェクトの進捗管理とは、作業計画とタスクの進捗度とのズレを把握し、設定した目標どおりに達成できるよう管理することを指します。
進捗管理によって、実際の業務が計画どおりにいっていないことが事前にわかり、早急にスケジュールを調整し直すことが可能です。スムーズにプロジェクトを進めるためにも、適切に進捗管理をおこなう必要があります。
プロジェクトの進捗管理をおこなう流れは以下のとおりです。
1.進捗会議やメンバーのタスクの進捗度を確認するなどして、現在の進捗状況を理解する
2.進捗状況次第で残りの作業の工程を洗い出し、作業時間の見積もりし直す
3.計画どおりに進んでいるか、遅延の原因はなにかを把握する
4.問題点をどのように解決するか検討する
5.問題解決のために調整をおこなう
このような流れで、効果的にプロジェクトの進捗管理を実行しましょう。
プロジェクトの進捗管理をおこなう目的は、納期どおりに製品開発などのプロジェクトの目標を完了させることです。進捗管理を実施するメリットには、各メンバーがスケジュールを意識できて納期を守れるようになることや、スケジュールが遅れそうな問題点を早期に発見できることなどがあります。
また、効率よく作業を進められるため業績アップや生産性向上につながること、とくに優先順位が高い作業へリソースを割けるようになることもメリットです。進捗管理をうまくおこない、プロジェクトを成功に導きましょう。
プロジェクトの進捗管理がうまくいかない4つの原因 |
プロジェクトの進捗管理がうまくいかないケースには、主に以下のような4つの原因があります。
1.進捗率の定義の認識が共有されていない
2.チームで情報共有ができていない
3.課題となる部分が見えてこない
4.優先順位を決めて作業できていない
それぞれの原因をチェックしていきましょう。
プロジェクト管理に必要なスキルとはどのようなものか知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
プロジェクト管理に必要なスキルとは?スキルの種類と向上させるコツ
プロジェクトの進捗管理がうまくいかない1つ目の原因は、進捗率の定義の認識が共有されていないことです。チームメンバーのなかで進捗率の定義が決められていないと、メンバーにとってもプロジェクトマネージャーにとっても進捗率の把握が難しくなります。メンバーごとに進捗報告の精度が変わることがないように、進捗率の定義の認識を共有させましょう。
2つ目の原因は、チーム内でしっかりと情報共有できていないことです。進捗率を共有するだけではなく、作業を進めるうえでトラブルが発生していないかやメンバーの体調なども情報共有しましょう。
情報共有すべきことができていないと、後々リカバリーできずに納期に間に合わなくなってしまう可能性があります。また、チームメンバー内で信頼関係がない状態では、なにか相談したりわからないことを聞いたりしにくくなってしまいます。
3つ目の原因は、課題となる部分が見えてこないことです。コミュニケーションがうまくいっていないと、進捗会議をしていても「問題ありません」とばかり伝えられて実際に課題となる部分が見えにくいことがあります。課題がわからないままではマネジメントが難しくなり、スケジュール超過に陥ってしまう可能性があるでしょう。
4つ目の原因は、優先順位を決めて作業できていないことです。優先順位を決めて作業していない状態では、今やらなければいけないことばかりに目がいってしまい、本当に優先的に処理しなければならないことが後回しになってしまうケースがあります。重要な作業が遅れてしまうことのないよう、優先順位を決めて作業をおこなうようにしましょう。
プロジェクトの進捗管理を成功させる3つのコツ |
プロジェクトの進捗管理を成功させる3つのコツは以下のとおりです。
1.はじめに進捗率の決め方を定義して共有しておくこと
2.信頼関係を築き、しっかりと情報共有できるようにすること
3.定期的に進捗会議をおこなって問題点を共有できるようにすること
進捗管理を成功させるためのそれぞれのコツについて、詳しくチェックしていきましょう。
プロジェクトの進捗管理を成功させる1つ目のコツは、進捗率の決め方を定義して共有することです。先述のとおり、進捗率の認識に対してチームメンバーのなかでズレがあると、進捗率の把握が難しくなってしまいます。定義を明確にして、正しく進捗率が把握できるようにしましょう。
定義の決め方は、最終的に必要となる工数と現在の処理状況をもとに判断するのがおすすめです。進捗はできる限り数値化すると、より理解しやすくなります。
プロジェクトの工数について詳しく知りたい方は、以下の記事で確認してみましょう。
プロジェクト管理で工数の見積もりを活用しよう!基礎知識と活用方法
2つ目のコツは、信頼関係を築き、しっかりと情報共有できるようにすることです。信頼関係が築けていないと、相談やわからないことの確認がしにくくなってしまうほか、プロジェクトの課題となる部分が見えにくくなってしまいます。プロジェクトメンバー間でコミュニケーションをとり、情報共有が密にできるような状態を心掛けましょう。
3つ目のコツは、定期的に進捗会議をして問題点を共有することです。問題を抱えている人や行き詰まっているタスクを確認することによって、問題点を解決できるように知恵を出し合えます。チーム全体でのミーティングを週に1回おこなうなど回数を決めて定例化したり、時間がかかりそうなときにはミーティングとは別に会議をおこなったりするようにしましょう。
プロジェクト進捗管理の代表的な4つの手法 |
プロジェクト進捗管理の代表的な4つの手法は、以下のとおりです。
1.ガントチャートで全体を見える化する
2.カンバン方式でタスクを見える化する
3.日報などを使って情報共有する
4.進捗管理に使えるツールを活用する
それぞれの手法をチェックしていきましょう。
プロジェクト管理の手法や項目について、詳しい内容を知りたい方は以下をご覧ください。
プロジェクト管理の項目は重要な要素!概要と管理の流れ、ポイント
プロジェクト進捗管理の代表的な1つ目の手法は、ガントチャートで全体を見える化することです。ガントチャートとは、プロジェクトや個別のタスクにかかる時間を横長のバーグラフで表示した表です。効率的にプロジェクトを進行するために作られたものであり、視覚的に進捗具合を把握できるため進捗率の共有・把握が容易になります。
2つ目の代表的な手法は、カンバン方式でタスクを見える化することです。カンバン方式とは作業フローをいくつかのフェーズに分けて、タスクの進捗状況ごとにカンバンと呼ばれるタスクを書いた付箋のようなものを配置する手法です。抱えている業務や作業の量が可視化できる方法であり、とくに個人のタスク管理に役立てられています。
3つ目の手法は、日報などを使って情報共有することです。日報で進捗管理をおこなうと、コストをかけずにシンプルに情報が管理できます。この手法は、通常の日報と一緒にプロジェクトの進捗状況を伝えてもらい、プロジェクトマネージャーが進捗状況を把握する方法です。
また、全員が見える場所にホワイトボードを用意し、カンバン方式などを使ってプロジェクトの進捗管理をおこなう方法もあります。
4つ目の手法は進捗管理に使えるツールを活用することです。使いやすいように専用で作られた進捗管理ツールを使用すると情報を集計する手間が省け、簡単に進捗管理がおこなえるようになります。チームメンバーによって進捗報告が入力されたときに、リアルタイムで新しい情報が確認できることもメリットです。
なお、エクセルを用いてプロジェクトを管理する方法について知りたい方は以下をご覧ください。
プロジェクト管理をエクセルで行う方法とツールを使うべき場合を解説
まとめ |
プロジェクトの進捗管理とは計画と作業とのズレを把握し管理することを指します。プロジェクトの進捗管理を成功させる3つのコツは進捗率の決め方を定義・共有すること、信頼関係を築き、しっかりと情報共有すること、定期的に進捗会議をおこなうことです。
適切に品質管理をおこなえば、業務上のミスや抜け、漏れを防止できます。プロジェクトの進捗管理をおこなう流れやうまくいかない場合の原因、代表的な手法をチェックし、プロジェクトの進捗を効率的に管理できるようになりましょう。
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